名作の理由 家具 LC4

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数ある名作の中でも、
心に残る椅子は限られます。


巨匠中の巨匠
ル・コルビュジェの名作


LC4 シェーズロング


若かりし頃、
初めてその寝椅子を見た時、
一番衝撃を受けた家具です。


人間工学的にも計算された
カーブする座面のライン。

圧倒的な存在感・・・

思わず見とれてしまったのを覚えています。
そして、
“将来このシェーズロングを買おう”
と心に決めるのでした。




さて、
LC4は1929年
サロン・ドートンヌで発表されました。


デザイナーは、
ル・コルビュジェ
ピエール・ジャンヌレ
そして、
シャルロット・ぺリアンの3人です。


特に、家具デザインに関しては、
優秀な女性デザイナーである
シャルロット・ぺリアンの
功績によるものが多くあります。




コルビュジェの有名な言葉、
「住宅は住むための機械である」

この考えを椅子にも展開し、
「休養のための機械」
とコルビュジェが呼んだのがLC4です。



兵士が休息する形から
ヒントを得てデザインされ、
体のラインに合わせて
綿密にデザインされた
背のカーブが印象的です。

また、
台座の上に乗せているだけの座面は、
自由に角度を変えることができるので、
好きな位置にずらして、
調整することができます。


優美なラインと
斬新な発想が生み出した、
まさに名作の寝椅子なのです。




以前、
前衛的なインテリアデザイナーの
アトリエに行ったことがありました。
そこでも、
このLC4がひと際存在感を放ち、
そこにあるだけで、
空間がグレードUPされ、
おしゃれな空間に華を添えていました。

一番お気に入りの家具で、
仕事中にリラックスしたい時に
寝転がっているそう。

贅沢な時間ですね!





ところで、
私も若かりし頃に、
LC4を買おうと心に決めた訳ですが、
その後どうなったのかというと・・・

人間工学的にも考えられた、
最高の座り心地のはずの
シェーズロングが、
どうも、座り心地が良くないのです。

何度か試し、角度を調整してみるも、
座面のカーブがフィットせず
(特に足の長さ)
敢え無く断念。

フランス人の兵士と小柄な日本人女性、
そりゃあサイズ感が違うわよね・・・


それにしても、
存在そのものが美しいデザイン。
機会があれば、是非試してみて下さい。


今日の名作は、
コルビジェのLC4についてでした。


それでは、
Happyな一日をお過ごしください!