先日、
イタリアの家具メーカーの
展示会に行きました。
その入り口に展示された
新作のソファは、
柔らかくしっとりとした肌触りと、
キメの細かい上質な革で
仕上げられていました。
座り心地とデザインが良いものでしたが、
その革の質感と風合いにより、
ソファの格を上げているように感じました。
そこで、
今日は革について
お話したいと思います。
革の種類は、
牛の月齢と性別によって分かれます。
・カーフスキン
生後6ヵ月以内の仔牛の革です。
傷が少なく、キメが細かく、
滑らかで、柔らかい。
最上質な革。
・キップスキン
生後6ヵ月~2年までの牛革です。
カーフの風合いには劣りますが、
比較的傷が少なく、
カーフに比べて肉厚で強度が増します。
上質さも保ちながら、
価格はカーフより抑えた高級品です。
・カウハイド
出産を経験をした、生後2年の牝牛の革。
キメの細かさは、キップより劣りますが、
ステアハイドより細かい。
質や丈夫さなどが、
キップとステアハイドの中間になります。
・ステアハイド
生後3ヵ月~6ヵ月の間に去勢した、
生後2年以上経った牡牛の革。
厚みが均一で、柔らかく丈夫。
最も流通されています。
このように、
革の月齢や性別によって、
質感と強度に違いがあり、
価格が変わってきます。
カーフが一番質が良く高額ですが、
ステアハイドの方が丈夫になります。
続いて、
革の仕上げ方法もいくつかあるので、
ご紹介していきます。
・顔料仕上げ
革の表面に顔料を塗装し、
膜を作ります。
傷が付きにくく丈夫で、
比較的価格が抑えられますが、
ひび割れがしやすいという
デメリットがあります。
・アニリン仕上げ
塗装せずに染料で色を付ける仕上げ。
革の風合いを活かし、
柔らかく肌触りが良いですが、
シミになりやすく傷が目立ちます。
価格は高くなります。
・セミアニリン仕上げ
アニリン仕上げと顔料仕上げを使います。
それぞれの良いところを
取り入れているので、
風合いを残しつつ、汚れに強いという、
良いとこどりの仕上げです。
革の種類と仕上げ法、
その組み合わせによって、
革の質感や風合いが変わり、
価格にも反映されてくるのです。
ソファに使う革は、
たくさんの量を使用しますが、
革の表面には、
シワや傷、虫刺されの跡など、
元々ついた
ナチュラルマークがあるので、
美しい部分を表の目立つところに
使っていきます。
一枚革を大きい面積でとるほど
高額になっていきます。
革張りの家具は高額ですが、
高級感と重厚感がある上に、
メンテナンスをしながら
大切に使うことで、
革の風合いが増してきます。
ダニが付きにくいという
メリットもあるので、
愛着を持って、
長く使用していただきたいと思います。
今日は、
革についてお話しました。
それでは、
Happyな一日をお過ごしください!