照明計画をするときに意識したいこと。
それは、
“空間の中で陰影をつくる” ことです。
日本の住まいは
明るさに注目しがちですが、
全体的に明るいのは、
フラットでのっぺりとした印象を
与えてしまいます。
光りと影があることで、
空間の奥行きが増すのです。
今日は、
陰影をつくるのに効果的な
照明手法でもある、
アッパーライトについて
お話します。
日光や照明など通常の光は、
上から下に向かって照らすのに対し、
アッパーライトは、
下から上向きに照らす照明器具や、
照明手法のことをいいます。
光りの方向が逆になるので、
印象的で非日常な空間を演出できます。
下の写真は、
天井を照らすように、
ブラケット照明を
アッパーライトとして取り入れた例です。
ブラケットのセード部分が不透過なので、
効率的に上方へ光が届きます。
次の例は、
建築側でニッチを作った際に、
下に照明を仕込んで、
飾ったものを照らしています。
多くのケースでは、
ニッチ上部に照明をいれるので、
印象的な雰囲気になっています。
続いて、
取り入れやすいアッパー照明です。
観葉植物の後ろに小型のスタントが
設置されています。
葉っぱの影が天井に映り込み、
幻想的な雰囲気を作り出します。
外構の照明計画では、
建物や植物を
美しくライトアップするために、
アッパーライトが多く採用されます。
夜は特に陰影が強く出るので、
より印象的な演出となります。
ところで、
陰影を使った演出は写真などでも見られます。
Queenの「ボヘミアンラプソディ」
上方からのスポット照明を効果的に利用して、
特別な世界観を作り出しました。
この場合、アッパーで照らすと
不気味な印象になってしまうので、
上方からが正解です。
それにしても、彫りの深さ!鼻の高さ!
照明演出のなせる業ですね。
話しはそれましたが、
普段何気なく生活する上で
存在する照明の光。
とても日常的なものですが、
その光を非日常に変えることで、
日中とはまた違った、
魅力的な空間演出ができるので、
試していただきたいと思います。
ポイントは陰影をつくるです!
それでは、
Happyな一日をお過ごしください!