照明計画をするときに意識したいこと。
それは、
“空間の中で陰影をつくる” ことです。
日本の住まいは
明るさに注目しがちですが、
全体的に明るいのは、
フラットでのっぺりとした印象を
与えてしまいます。
光りと影があることで、
空間の奥行きが増すのです。
今日は、
陰影をつくるのに効果的な
照明手法でもある、
アッパーライトについて
お話します。
日光や照明など通常の光は、
上から下に向かって照らすのに対し、
アッパーライトは、
下から上向きに照らす照明器具や、
照明手法のことをいいます。
光りの方向が逆になるので、
印象的で非日常な空間を演出できます。
下の写真は、
天井を照らすように、
ブラケット照明を
アッパーライトとして取り入れた例です。
ブラケットのセード部分が不透過なので、
効率的に上方へ光が届きます。
![](https://incolde.net/wp-content/uploads/2020/01/ZFCT1A282_173.jpg)
次の例は、
建築側でニッチを作った際に、
下に照明を仕込んで、
飾ったものを照らしています。
多くのケースでは、
ニッチ上部に照明をいれるので、
印象的な雰囲気になっています。
![](https://incolde.net/wp-content/uploads/2020/01/ZFCT1A282_202.jpg)
続いて、
取り入れやすいアッパー照明です。
観葉植物の後ろに小型のスタントが
設置されています。
葉っぱの影が天井に映り込み、
幻想的な雰囲気を作り出します。
![](https://incolde.net/wp-content/uploads/2020/01/ZFCT1A282_401.jpg)
外構の照明計画では、
建物や植物を
美しくライトアップするために、
アッパーライトが多く採用されます。
夜は特に陰影が強く出るので、
より印象的な演出となります。
![](https://incolde.net/wp-content/uploads/2020/01/ZFCT1A282_771.jpg)
ところで、
陰影を使った演出は写真などでも見られます。
Queenの「ボヘミアンラプソディ」
上方からのスポット照明を効果的に利用して、
特別な世界観を作り出しました。
この場合、アッパーで照らすと
不気味な印象になってしまうので、
上方からが正解です。
それにしても、彫りの深さ!鼻の高さ!
照明演出のなせる業ですね。
![](https://incolde.net/wp-content/uploads/2020/01/uicy-75013_nRS_extralarge.jpg)
話しはそれましたが、
普段何気なく生活する上で
存在する照明の光。
とても日常的なものですが、
その光を非日常に変えることで、
日中とはまた違った、
魅力的な空間演出ができるので、
試していただきたいと思います。
ポイントは陰影をつくるです!
それでは、
Happyな一日をお過ごしください!