ル・コルビュジェに、
その才能を嫉妬された女性がいます。
アイルランド出身の
建築家でデザイナー、
アイリーン・グレイです。
彼女の代表作でもある、
サイドテーブル
「E-1027」
をご紹介いたします。
商品名でもあるE-1027とは、
1926~1929年に設計した、
彼女の恋人である
建築ジャーナリスト
ジャン・パドヴィッチと、
アイリーンの海辺の家の
名称からきています。
ゆったりとした朝に、
恋人と一緒にベッドサイドで
朝食をとるために、
デザインされました。
ガラス天板と
スチールパイプで構成された
スタイリッシュなデザインは、
機能性にも長けています。
天板は、546~956㎜で高さを
調整することが可能で、
片側が空いているので、
ベッド下やソファに
脚を差し込むことができます。
そうすることで、
ベッドにいながら、
ソファに座りながらも、
食事したり書きものするのが
しやすくなります。
最近は多く見られますが、
当時は革新的な
形状とデザインでした。
ところで、
南仏にある海辺の家
「E.1027」は、
コルビュジェの近代建築の
5大要素を踏まえながらも、
アイリーンらしい、
遊び心と細部まで考えられた建築。
しかし、 E.1027が
長い間コルビュジェの作品であると、
思われてきたのには理由があります。
その建物への執着心と嫉妬心からか、
コルビュジェは建物に住み込み、
勝手に壁画を描いてしまうなど、
あたかも、
自分の作品といわんばかりの態度。
しかし、相手は巨匠コルビュジェ。
当時の時代背景もあり、
アイリーンの名前は、
意図的に業界から消されていたのです。
つまり、
巨匠に嫉妬されるほどの、
素晴らしい才能を持っていた
女性であるということです。
なんとも複雑・・・
いずれにしても、
アイリーンの作品は素晴らしく、
今もなお輝き続ける名作なのです。
それでは、
Happyな一日をお過ごしください!